農業は儲からない、と言われる。
これは農作物を商品として扱う農業だからである。
商品農業は、農作物を工業製品に近づける農業である。
(1)「日持ち」
生産地と消費地が離れているから、輸送の時間がかかる。
日持ちの良い出荷方法が最優先される。
菜類なら、根元から抜いて出荷しなければならない。
芋類は発芽防止剤や防腐剤を散布しなければならない。
(2)「大量出荷」
生産地と消費地が離れているから、輸送の費用もかかる。
少量では輸送費の割合が高くなりすぎる。
だから、生産地では同時期に同じものを大量に出荷したがる。
(3)「大きさ・色・形」
同時期に同じものを大量に出荷するには、
工業製品同様、規格に合わせないといけない。
規格は、検査しやすい「大きさ・形・色」が多い。
そこでは、持続可能性は全く問われない。
(4)「購入種」
規格に合わせるには、種から合わせるのが簡単である。
しかし、有料なので採算的には良くない。
また、自家採取でないので、持続可能性を損ねる。
(5)「化学肥料・農薬」
見た目重視の規格なので、化学肥料・農薬を使うのが簡単である。
しかし、有料なので採算的には良くない。
また、土を殺してしまうので、持続可能性を損ねる。
(6)「大規模化・機械化」
同時期に大量出荷するには、植付けも同時期大量となる。
とても人力では間に合わない。機械化するのが簡単である。
さらに、大規模化して大量出荷すれば、もっと儲かると考える。
借金して、投資して、経費を払ってでも、最初は採算が合う。
しかし、農家は皆、同じことを考え、行動するから、
いずれ、作られすぎた農作物の価格は暴落する。
残るのは借金と死んだ土だけである。
(7)「ハウス」
農家は皆、同じことを考え、行動するが、人間の食欲は増えない。
そこで、作られすぎた農作物の価格は暴落する。
そうすると、「時期をずらせば、高く売れる」と考え、行動する。
借金して、投資して、経費を払ってでも、最初は採算が合う。
しかし、農家は皆、同じことを考え、行動するから、
いずれ、作られすぎた農作物の価格は暴落する。
残るのは借金と死んだ土だけである。
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